この記事では、支払い処理を可能にするために行われていることについて説明します。決済システムにおける主要用語と、このシステムに携わる各組織の責任について説明します。
Patreonには、クリエイティブな人々が収益を得られるようにするという、1つの重要な目標があります。クリエイターに支払いをすることは優先事項であり、オンライン決済プロセスが滞りなく行われるようにするため、専門のチームを設けています。オンライン決済は複雑なので、この業務に携わる主要組織について説明するため、チャートと用語集を作成しました。
パトロン =カード保有者
パトロンとは、お金の保有者で、クレジットカードやデビットカードを保有する個人のことです。パトロンは、クレジットカードやデビットカードの情報を入力するか、PayPalなどの決済アカウントと同期することで、一連のイベントを開始します。パトロンの情報がなければ、支払いサイクルを開始することはできません。
Patreon =事業者
商品を作成するのはクリエイターですが、実際の取引を行うのはPatreonであるため、Patreonは「事業者」となります。
決済システム
決済システムには2つの重要な責任があります。1つ目は、決済システムがパトロンの住む国・地域に基づき適切な加盟店銀行を選び、これと交渉することです。そして2つ目は、加盟店銀行からレスポンスを受けてから、Patreonに取引が成功したかどうかを知らせることです。
加盟店銀行
決済システムがPatreonから特定の取引に必要な情報を入手すると、カードネットワークから資金をリクエストする業務を請け負った加盟店銀行(Patreonの取引銀行)に連絡します。
カードネットワーク
PatreonではMastercard、Visa、Discover、Amex、Diners Clubの各種カードをご利用いただけます。
発行銀行
これはパトロンが利用している銀行です。Wells Fargo、Bank of America、またはパトロンのクレジットカードやデビットカードと関連しているか、これに資金を提供しているその他の銀行です。発行銀行は、支払いについて最終決定権を持つ存在だとお考えください。
以下の用語は上記のチャートには登場しませんが、Patreonでの支払いを理解する際に役立つものです。
支払サイクル
Patreonがクリエイターに代わってパトロンに請求するたびに(毎月1日の月1回、または作品ごとに)、一連の複雑なシステムを通じて決済が行われます。Patreonが支払いの処理をするだけではありません。これこそがeコマースの仕組みです。支払いの要求、そして承認または拒否の判断が数秒で行われます。
チャージバック
チャージバックとは、カード保有者がカード会社または銀行機関に対して行う申し立てです。カード保有者はいくつかの理由でチャージバックを請求します。たとえば、カードが盗まれた可能性があり、カード保有者本人がPatreonに会費を支払った覚えがない場合や、パトロンが会費の支払いに不満があり、支払った代金の払い戻しを得る1つの手段としてチャージバック制度を利用する場合などです。Patreonはクリエイターに代わってチャージバックに対応します。チャージバックへの対抗手段としては、「この人のアカウントは合法であり、これが証拠です」または「この人はこの日付に購入を行っています」と示すことなどがあります。チャージバックを拒否できる場合も、できない場合もあります。多くのチャージバックが請求された場合には、その理由を確認するためクリエイターに連絡する場合があります。パトロンの満足度から、この事態を予測できる場合があるためです。
再試行ロジック
パトロンのカードが拒否された場合、支払い手続きを完了するために、1か月間に複数回、支払い処理を再試行します。また、カードが拒否された場合、カード情報を更新できるよう、Patreonはその旨をパトロンにメールで知らせます。迅速に処理を進めるには、支払情報を更新した後、パトロンが請求履歴から「再試行」をクリックすることもできます。
保管庫
保管庫は、パトロンが会費を支払うためにその都度カード番号を入力する手間をかけずに、クレジットカードまたはデビットカード情報を安全に繰り返し使用することを可能にします。Patreonでは、安全な第三者サービスを使用しています。