クリエイターがPatreonに付与するライセンスにおいては、Patreonによる作品の利用に対して当然と呼べる懸念が生じることがよくあります。具体的な規約該当部を見てみましょう。
Patreonはクリエイターによって設立された会社です。だからこそ、作品に対する所有権を維持することの重要性を十二分に理解しています。作品の所有権の一部を共有または譲渡しようとする合意に対して、クリエイターは疑いの眼差しを持って慎重に臨むべきだと思います。Patreonはクリエイターの作品の所有または管理することを権利として主張するつもりはありません。
ただし、Patreonは世界中のクリエイターの作品をアップロード、掲載、サイズ変更、表示するために必要なすべての許可を得ているものとします。このセクションではそのことを確認します。上記利用規約の抜粋では、「このライセンスは、パトロンへのメンバーシップの提供とプロモーションを可能にするという目的に厳格に制限されています。当社は作品を盗もうとしたり、搾取的な方法で使用することは決してありません」と記述しています。
著作権法では、クリエイターの持つ著作権で保護された作品を利用する際、包括的なライセンスを供与されることを義務づけています。これを遵守しない場合、作品利用における通常範囲の行動に対してその数を問わず、クリエイターはPatreonを著作権侵害で訴える恐れがあります。他のコンテンツホスティングサイトの利用規約を確認すると、極めてよく似たライセンス条件に気づくと思います。
ライセンスで要求する個別項目:
- ロイヤリティフリー-Patreonで掲載することをやめる場合、当社に支払いを求めることはできません。
- 永続的-クリエイターが当社のサイトに作品を投稿し、その後に削除しても当社のデータベースにそのコピーが残ってしまっている場合においても当社は法的責任を負いません。
- 取り消し不可-投稿した後になって気が変わっても、削除または法的責任を求めることはできません。
- 非専属的-クリエイターはライセンスを付与したい相手なら誰にでも付与することができるものとします。
- サブライセンス可能-当社はコンテンツのホスティングにおいてあらゆる種類の第三者サービスを使用します。たとえば、当社のほとんどのデータがAmazon Web Services (AWS)でホストされています。AWSが法的責任から保護されるためにも、作品をホストする権利をサブライセンス(又貸し)する必要があります。
- ライセンスは世界中で有効-他国に居住する人がpatreon.comを読み込んでも、当社は著作権侵害について責任を負いません。
- 複製-当社はデータベース内の複数の場所でコピーすることができるものとします。
- 配布、実演、一般公開- 作品をパトロンやインターネットユーザーに見せるさまざまな形式を網羅しています。
- 作成した作品の二次的作品を用意します-画像のサイズを変更するだけでも派生作品になります。ウェブサイトを運営するなかで、さまざまな方法により作品にわずかに変更・修正を加える事例が多数あります。
利用規約のライセンスに関するセクションを読むと恐れや懸念が引き起こされることもあると思いますが、この記事で和らぐごとになればと願っています。ご質問や不安に感じることについては、legal@patreon.comまでお問い合わせください。